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入浴剤の基礎知識

こんなにたくさん!「泉質」に注目した温泉の選び方

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疲れが溜まってくると「温泉に入って癒されたい」って思うこと、ありませんか?

日本人が大好きな温泉。実は、温泉で疲れがとれて元気になるのは気のせいじゃないんです。

ちゃんと科学的な理由があるんですよ。

病気の治療としても効果があるとか!なんで温泉にそんな力があるのか、そもそも温泉って何なのか…温泉と効果について、基礎知識をまとめてご紹介します。

入浴剤は、もともと温泉の効果を自宅で利用できるようにしたものなので、入浴剤の選び方の参考にもなりますよ。

「温泉」ってどんな条件で決まるの?

実は「温泉」は法律で決まっていた

そもそも「温泉」って何でしょうか?そう聞かれて答えられる人は意外と少ないのでは?

「温泉」と呼んでいいのかどうか、昭和23年に制定された「温泉法」で定められています。環境省がきちんと定義した決まりがあるんですよ。

それによると、「地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、定められた温度又は物質を有するもの」とのことです。

…つまり「温度」か「成分」のどちらかが条件を満たしている、地面から湧き出る温水のことですね。

温泉源から採取されたときに摂氏25度以上だと「温泉」だと定義されます。さらに、「鉱泉分析法指針」によって液性・浸透圧・含有成分で細かく分類されているんです。

 

温泉の性質で決まる「泉質」

この温泉の性質は「泉質」と呼ばれています。

一言で「温泉」と言っても、本当に色々な種類があることになりますよね。ここで、泉質に関わる性質を見てみましょう。このような性質が組み合わさって、身体に良い効果があるんです。

 

液性

液性とは、酸性やアルカリ性などの性質です。

「お肌に優しい弱酸性」など、よく聞く情報ですよね。この液性で皮膚への効果が決まってくるのです。酸性度が高くなれば、細菌・ウイルスの殺菌効果が期待出来ます。また、アルカリ性に近いほど皮膚の洗浄効果が期待出来ます。

肌表面の皮脂や汚れを落とし、石鹸で洗う必要もないくらいだとか。これらの効果が強ければ強いほど、肌への刺激も強くなります。

中性になるほど「お肌に優しい温泉」と言えるんです。高齢者や小さい子どもが温泉に入る時は、あまり刺激の強い温泉は避けた方がいいかもしれませんね。

 

浸透圧

浸透圧は、皮膚の細胞への水分の浸透しやすさに関わってきます。浸透圧が高い温泉に入ると、温泉の成分が皮膚に浸透しやすくなって効果が高まったり、保湿・保温効果も高くなります。逆に、浸透圧が低い温泉に入ると細胞から水分が失われやすくなり、肌が乾燥する原因になります。長湯は避けた方がいいですね。

 

一番風呂は身体に悪い?

ちなみに、「一番風呂が身体に悪い」と言われているのを聞いたことがありませんか?

これも「泉質」が関わっているんです。

前述した浸透圧は、二番風呂以降には段々上がります。人がお風呂に入れば、皮脂や汗などの物質がお湯に溶けるからです。

また、日本の水道水は塩素消毒されていますよね。

塩素には強力な殺菌効果があるので、皮膚には刺激になって悪影響を与える場合もあります。この塩素は時間が経つと揮発していき、さらにお湯に溶けこんだ皮脂などと化学反応を起こして刺激の影響が和らぎます。

一番風呂と二番風呂、確かに入った感じが違いますよね。気のせいじゃなくて、きちんとした科学的な理由があったんです。

「一人暮らしだから、絶対に一番風呂なんだけど…」と言う場合、入浴剤や薬草湯を溶かすといいですよ。お湯に不純物が溶けるので、浸透圧が上がって塩素が減らせます。「お湯の汚れが気になるけど一番風呂は嫌だ」という方もこれで解決できます。

参考記事「一番風呂が危険って本当!?一番風呂のピリピリを入浴剤で撃退する方法

成分

1kg中にどれか1つでも規定されている成分が含まれていれば「温泉」となります。この成分は本当に色々です。「学生の頃の化学を思い出す!」という方もいらっしゃるのでは。成分の名前だけ見ると難しくて混乱してきそうですよね。とりあえず、「何かしら身体にいい成分がこれだけあるんだ」と思っておいて下さいね。

 

物質名 1kg中の含有量
溶存物質(ガス性のものを除く) 総量1,000mg以上
遊離二酸化炭素(CO2) 250mg以上
リチウムイオン(Li+) 1mg以上
ストロンチウムイオン(Sr2+) 10mg以上
バリウムイオン(Ba2+) 5mg以上
総鉄イオン(Fe2+,Fe3+) 10mg以上
第一マンガンイオン(Mn2+) 10mg以上
水素イオン(H+) 1mg以上
臭化物イオン(Br-) 5mg以上
ヨウ化物イオン(I-) 1mg以上
フッ化物イオン(F-) 2mg以上
ヒ酸水素イオン(HASO42-) 1.3mg以上
メタ亜ひ酸(HASO2) 1mg以上
総硫黄(S) 1mg以上
メタほう酸(HBO2) 5mg以上
メタけい酸(H2SiO3) 50mg以上
炭酸水素ナトリウム(NaHCO3) 340mg以上
ラドン(Rn) 20(百億分の1キュリー単位)以上
ラジウム塩(Ra) 1億分の1mg以上

参考URL:https://www.env.go.jp/nature/onsen/point/

 

治療が出来る「療養泉」

先ほどご紹介した、たくさんの成分。

温泉水1kgあたりに一定以上の成分が含まれていれば「治療の目的に供しうる」とされて「療養泉」と呼ぶことが出来ます。

「湯治」という言葉を聞いたことがありませんか?病状を改善することを目的に温泉に入ることですよね。

そして、温泉に入る時に入り口に書かれている成分などの説明書き。きちんと読んだことはありますか?

含有成分や、治療に効果が期待される症状が載っているんです。この症状は「適応症」と呼ばれます。適応症は昔から追加・削除が繰り返されてリニューアルしているんですよ。

この適応症は、全ての療養泉に共通した「一般的適応症」と、それぞれ特有の「各泉質別適応症」の二種類から成り立っています。

現在は10種類の療養泉が決められています。

それぞれの特徴と適応症をまとめてご紹介します。温泉に行ったら、どんなタイプの温泉なのか是非チェックしてみましょう。自分の身体の悩みに効く温泉かもしれませんよ。大体の温泉は複数の泉質を持っています。

 

10つの療養泉

単純温泉

日本で一番多い温泉です。

温泉水1kg中の成分量は1000mg未満ですが、湧出する時の温度が25度以上の温泉の総称です。かなり広い定義ですね。

刺激が少なめなので、子供や高齢者にもおすすめ。身体を温める効果は水道水よりも高いことが報告されています。

保湿作用のあるメタケイ酸を含む温泉が多く、「美肌の湯」と呼ばれる温泉も多いようです。

 

塩化物泉

単純温泉の次に多い泉質です。

塩分を含み、それが海水の成分に似ています。入浴後、肌に付いた塩分が汗の蒸発を防ぐ効果があるので保温効果が高く、湯冷めしにくい温泉です。

「熱の湯」とも言われているんですよ。長期滞在して温泉で療養した場合も湯あたりしにくく、特に高齢者や病気の回復期にある方にはおすすめの泉質です。

また、ヨーロッパではこの泉質の温泉の湯気を吸い込むと痰が出しやすい、とのことで吸入療法としても取り入れられているようです。

日本ではあまり行われていないようですけどね。

 

炭酸水素温泉

皮脂が乳化されて石鹸のような効果を得られるので「美肌の湯」と言われる代表的な泉質です。

肌の表面がすべすべになって、湯上りはさっぱりするので「冷の湯」とも言われることがあります。

最近は床ずれの改善にも効果がある、という報告があるほか、飲んだ場合は胃酸過多や通風に効き、塩化物泉と同じように吸入療法にも使えます。

 

硫酸塩泉

血流改善や保温効果があるため、「傷の湯」と呼ばれている温泉が多いです。

肌の新陳代謝を高めるからですね。

身体を温める効果も強く、飲用した場合は腸の蠕動運動を活性化させるので便秘の改善にも効果があります。

 

二酸化炭素泉

「泡の湯」と呼ばれる温泉で、日本の温泉うちの0.6%しかありません。

二サンア炭素が皮膚から吸収されて血管壁に作用し、血管を拡げることによる血流改善の効果が強いのが一番の特徴です。

また、低い温度でも温かく感じる温泉でもあります。

これは、冷たさを感じる皮膚にある受容体に働きかけるためです。

体に優しいぬるいお湯でも、寒さを感じずにじっくり長い時間かけて浸かることが出来ますね。

スーパー銭湯などでも人工の炭酸泉が導入されています。

 

含鉄泉

この泉質のお湯の色は赤褐色です。

これは、含まれている鉄成分が酸化して「鉄さび」状になっているから。

湧出したばかりの時は透明です。

刺激が強めなので、肌が弱い方は入浴後は水で洗い流すのが安心です。昔は鉄欠乏性貧血の治療のために飲用されていたこともあったようですが、本気で治療しようとなると大量を飲まなければなりません。

現在は、薬で治療を行っています。

 

酸性泉

日本には多い泉質ですが、ヨーロッパにはほとんどありません。

舐めると酸味があって、色は無色か微黄褐色をしているものがほとんどです。

塩酸、硫酸、ホウ酸などを多く含むため、殺菌力が強いと言われ、慢性的な皮膚病の治療に使われることがあります。肌への刺激が強いので、入浴後には水で洗い流す方がいいでしょう。

肌がピリッとするのを感じる方もいるようです。皮膚病の治療が目的で産生泉に入る場合は、自己判断は難しいので医師の指導の下で行うのが安心ですね。

皮膚病だけでなく、糖尿病患者の血糖値改善にも効果があるという研究結果も最近出ています。

 

含よう素泉

「非火山温泉」と呼ばれる、火山が元になっていない温泉に多い泉質です。

黄色や褐色で、薬のような臭いがします。一番新しく追加された泉質で、飲用することで高コレステロール血症を改善するという研究報告がありました。

 

硫黄泉

乳白色で腐った卵のような臭いが特徴の、温泉らしい温泉です。

肌や粘膜への刺激は強く、殺菌作用もあります。血管を拡張する作用も強いです。特徴的な臭いは有毒な硫化水素ガスです。

密室では中毒を起こす可能性もありますので、換気にはしっかり注意しなければなりません。

 

放射能泉

微量の放射能を含んでいて、ラジウム泉・ラドン泉とも呼ばれてます。

皮膚や呼吸器から吸収されますが、すぐに身体の外に排出されるので心配はいりません。さらに、細胞を刺激して免疫作用を活性化する「ホルミシス作用」も期待出来ます。

特に鎮痛効果が研究されており、頸椎脊椎症に鎮痛効果があったという研究報告があります。

 

それぞれの泉質と適応症

一般的適応症

  • 筋肉又は関節の慢性的な痛み又はこわばり

(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)

  • 運動麻痺における筋肉のこわばり
  • 冷え性、末梢循環障害
  • 胃腸機能の低下(胃もたれ、腸のガス)
  • 軽症高血圧
  • 耐糖能異常(糖尿病)
  • 軽い高コレステロール血症
  • 軽い喘息又は肺気腫
  • 痔の痛み
  • 自律神経不安定症、睡眠障害、うつ状態などのストレスによる諸症状
  • 病後回復期
  • 疲労回復、健康増進

 

一般的適応症だけ見ても、かなりの症状がカバーされていますね!

 

泉質別適応症

泉質 適応症
単純温泉 自律神経不安定症、不眠症、うつ状態
塩化物泉 きりきず、末梢循環障害、冷え性、

うつ状態、皮膚乾燥症、萎縮性胃炎、便秘

炭酸水素塩泉 きりきず、末梢循環障害、冷え性、

逆流性食道炎、皮膚乾燥症、痛風、糖尿病、胃十二指腸潰瘍

硫酸塩泉 きりきず、末梢循環障害、冷え性、便秘、

うつ状態、皮膚乾燥症、胆道系機能障害、

高コレステロール血症

二酸化炭素泉 きりきず、末梢循環障害、冷え性、

自律神経不安定症、胃腸機能低下

含鉄泉 一般的適応症、(鉄欠乏性貧血)
酸性泉 アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、糖尿病、

表皮化膿症

含よう素泉 高コレステロール血症
硫黄泉 アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症、末梢循環障害
放射能泉 痛風、関節リウマチ、強直性脊椎炎

 

温泉だけで病気の治療をするためではない

温泉で治療効果が見込める適応症は、本当にたくさんありますね。

でも、覚えておきたいことがあります。環境省は、指針として「温泉療養は、特定の病気を治癒させるよりも、療養を行う人の持つ症状、苦痛を軽減し、健康の回復、増進を図ることで全体的改善効用を得ることを目的とすること」と明記しています。

つまり、温泉だけで病気を治すための目安ではないということ。

あくまでも他の方法との併用で治療効果がある、ということですね。「温泉に入ったから治る!」というわけではありません。

 

まとめ

温泉の基礎知識をご紹介しました。この知識があると、入浴剤を選ぶ際にも参考になりますね。

「基礎」といっても、泉質によって温泉の効果は様々です。今まではあまり気にしないで「身体にいい」と思って入っていた温泉も、ちょっと詳しくなって入ってみると効果が倍増しそうな気がしませんか?今度温泉に入る時は、ぜひ泉質を確認してみて下さいね。

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