お風呂はたっぷりの水を使います。お風呂の残り湯を生活に活かせば水道代の節約になります。
「残り湯をガーデニングに使えないだろうか」と思ってしまいます。
しかし、入浴剤を入れた場合はただのお湯ではなく入浴剤入りのお湯です。
入浴剤入りの残り湯を花の水やりに使って大丈夫なのでしょうか。せっかく育てた植物に影響が出たりしないのでしょうか。
お風呂の残り湯をガーデニングに使いたい・・・でも、大丈夫?
そんなあなたの疑問にお答えします。
花の水やりに残り湯を使う!それって大丈夫なの?
皆さんは幼い頃におじいちゃんやおばあちゃんが庭の植物の水やりにお風呂の残り湯を使っているところを目にした経験はありませんか。
すっかり冷めたお湯をバケツや洗面器で汲んで、樹木や花にじゃばじゃば~。
家によっては、夏の朝の打ち水代わりにも冷めたお風呂の残り湯を使うこともあったとか。
このように、庭や植物に水をまく必要がある時にお風呂の残り湯が使われることがありました。
と言うか、現在進行形で使われていることがあります。
お風呂には大量の水を使います。
洗濯や掃除「関連記事:入浴剤を入れたお風呂の残り湯を掃除に活用して節約しよう!」だけでなく、ガーデニング用にも残り湯を使うことができたら経済的ですよね。
しかし、節約という言葉が脳裏をちらつくと同時に「花に影響はないのかな?」と心配になってしまうはずです。
お風呂の残り湯は一度使った水です。
しかも、入浴剤が入っていることがあるため、成分が花に悪影響を与えてしまうのではないかと想像してしまうからです。
繊細な花や品評会用の花を育てている人は特に心配ではないでしょうか。
自分や家族の口に入るハーブを育てている人も気になるはずです。
「入浴剤成分が土に残ってしまい、ハーブの生育に悪い影響を与えるのでは?」と思ってしまいますね。
花に悪影響はないか。せっかく育てた花に入浴剤入りの残り湯をあげたら枯れたりしないのか。
この点はどうなのでしょう。
花の水やりに残り湯を使えるかどうかは「入浴剤の種類」による
答えは「花の水やりに使ってもいい残り湯もあるし、控えた方がいい残り湯もあります」です。
日本には千種類を超える入浴剤があると言われています。
海外のバスボムやシャワージェルなどを含めると、世界には膨大な数の入浴剤が存在していることになります。
その全ての入浴剤が花に害を与えないわけではありません。
成分がすぐに分解される入浴剤や、土や植物にも優しい成分の入浴剤もあります。対して、植物が苦手としている成分が含まれる入浴剤もあります。
塩(ソルト)系は植物にダメージあり
たとえば、花が苦手としている成分の含まれている入浴剤として、バスソルト系の入浴剤があります。
バスソルトは塩(ソルト)の成分が強い入浴剤です。塩は植物を枯らしてしまいます。
バスソルト系の入浴剤を入れた残り湯を水やりにつかうと、花にまったく影響がないとは言い切れません。
反対に、植物の水やりに使っても大丈夫だと言われているのはバスクリンです。
バスクリンの成分は自然に還りやすいミネラル(無機塩類)です。
10日ほどで自然界に還るように作られています。
水やりに使っても「基本的」に大丈夫だと言われます。
ただし、あくまで「基本的に」です。
植物の水やりに使っても大丈夫な場合でも、使用する際の注意点があります。
このように、「入浴剤の種類によって大丈夫な場合と控えた方がいい場合がある」「大丈夫な場合でも使用には注意が必要」という結論です。
花の水やりに残り湯を使う時の3つの注意点
入浴剤入りの残り湯を花の水やりに使う場合は、次の3つの点に注意が必要です。
入浴剤入りのお湯は入浴に使ったお湯である
考えるべき点は「入浴剤入りのお湯である」という点だけではありません。
そもそもお風呂の残り湯は、入浴に使ったお湯です。
人間が入浴して時間が経過しているので、その分だけ雑菌が湧いています。
つまり、通常の水道水より不衛生な水なのです。
家によってはほとんど浴槽に入浴しないなどの理由から、浴槽のお湯を1日単位ではなく、もっと日を空けて交換することもあります。日数が経っているとその分だけゴミや雑菌という面で不衛生になっているため、水やりに使う場合は衛生面も考えて判断する必要があります。
入浴剤の注意書きをよく読む
入浴剤のパッケージには「使用上の注意」などの注意書きが記載されています。
入浴剤入りの残り湯は水やりの他に掃除や洗濯にも使われることがあるため、残り湯を使用する上での注意がパッケージに記載されていることが多いのです。
注意書きをチェックし、植物の水やりに適さないと思ったら使用を控えることも大切です。
また、入浴剤のパッケージには、その入浴剤に使われている成分も記載されています。
成分も含めて、パッケージの記載にはよく目を通しておくようにしましょう。
その上で、植物の水やりに使っても大丈夫そうか、自己判断で使ってください。
バラや盆栽などの繊細な植物に使うのはNG!
植物の中には、栽培が難しい植物もあります。たとえばバラなどは品種によって気をつける点が異なります。
百合のように高価な花にも使わない方が良いかもしれませんね。
薬や肥料にも気を使わなければいけないため、栽培が難しい花だと言われます。盆栽や品評会に出展する菊や蘭なども、栽培の難しい植物です。
繊細な植物や栽培の難しい植物に入浴剤入りの残り湯を使うことは、植物への影響の可能性という点でリスクがあります。
使用はNGです。
植物の種類や用途、目的も考えて使うことが重要です。
まずは入浴剤の成分や使用上の注意をチェック!それから使おう
花の水やりに入浴剤入りの残り湯を使っても大丈夫か。
これは、入浴剤の種類によるという結果です。
バスクリンのように自然界に還るような成分の入浴剤は、自己判断で使っても問題ないとされています。
ただ、品評会用の花や盆栽、バラなどの扱いが難しく繊細なものには使わない方が良いという結論です。
また、自己判断で、「土から入浴剤の匂いがするのは嫌」「やっぱり影響が気になる」という場合は使わない方が吉です。
花が枯れた原因が天候的なものでも、「これは入浴剤の影響があったのでは」とモヤモヤしてしまう可能性があるからです。
気になるなら使わない。使う時は成分と使用上の注意、そして「自己判断や自分の気持ち」と相談。大切なことです。