日本には「もったいない精神」が根付いているといわれています。
昔からお風呂の残り湯は洗濯に活用されてきました。
お風呂の残り湯を有効活用すれば、水道代も助かります。節約になる素晴らしい活用法です。
しかし、お風呂の残り湯には入浴剤が使われています。ちょっと心配ですよね。
安心して入浴剤入りの残り湯を洗濯に使いたい。
そんな方のために、特に心配な「色」「成分」「臭い」という3つの疑問点にお答えいたします!
入浴剤を入れた残り湯で洗濯!洗濯物に色がつかない?
入浴剤にはピンクや緑など、カラフルな色がついています。
ゆっくりと入浴剤が溶けて綺麗な色に染まるお湯。
そして、透明なお湯に色が広がるごとにふんわりと香る入浴剤の匂い。お風呂好きの方にはたまらないバスタイムです。
しかし、このお湯を洗濯などに転用する場合はどうでしょう。
入浴の時は最高のバスタイムを演出してくれる入浴剤の「色」が洗濯物を染めてしまわないか心配になりますよね。
特に白いシャツやセーターなどは、入浴剤の色で染まってしまわないか心配です。この点はどうなのでしょうか。
基本的に心配無用!ただし注意点も・・・
多くの入浴剤は、洗濯をした時に、衣類に入浴剤の色彩が残ってしまう量の色素は使っていません。
お湯が鮮やかに色づくので心配になりますが、衣類を染めてしまうほどの色素量ではないため、色移りの心配はありません。
ただし、1つだけ注意が必要です。
多くの入浴剤は、衣類が染まってしまうくらいの色素量は含んでいませんが「全て」ではないということです。
入浴剤は日本国内でも多くの種類が販売されています。
海外でも入浴剤やバスジェルなどが販売されているため、「国を問わず全ての入浴剤を入れた残り湯で色移りの心配は一切なし」というわけではありません。
入浴剤を製造・販売している会社の公式サイトでは、Q&Aやお客様サポートのページで、入浴剤を入れた残り湯で洗濯する際の注意点を解説していることがあります。
一例として、株式会社バスクリンのホームページを取り上げます。
株式会社バスクリン お客様サポート(洗濯、残り湯について入浴剤の残り湯で洗濯できますか?)
このように、各社で入浴剤入りの残り湯を洗濯に使う時の注意書きを設けていることがあります。
注意書きは入浴剤のパッケージなどにも記載していることがあります。
大好きな入浴剤を入れたお湯で洗濯したら、お気に入りの服が酷い色に。
こんなことになったら悲しいですよね。念のために各社ホームページやパッケージの注意事項を参考にすることをお勧めします。
入浴剤を入れた残り湯で洗濯!洗剤と混ぜても大丈夫?
色移りの他に、成分面での心配もあります。
洗剤の場合は注意書きに「混ぜて使わないでください」という注意書きがしてあることがあります。
入浴剤入りの残り湯を洗濯に使う場合、当然ですが洗濯洗剤も投入します。
入浴剤と洗濯洗剤の成分が混ざって、有毒になったりしないのでしょうか。
これも基本的に心配なし!ただしカチオンなどに要注意
入浴剤を製造している会社は、入浴剤入りの残り湯を洗濯に使う可能性も考慮して製品を作っています。
したがって、基本的に洗濯洗剤を残り湯に投入しても、人体に危険はありません。
ただし、入浴剤の成分は入浴剤ごとに違っていることに注意が必要です。
洗剤の成分も洗剤ごとに異なっているため、「全てが大丈夫」というわけではありません。
入浴剤や洗剤の注意書きをよく読むことが重要です。そして、入浴剤メーカーのホームページにある注意書きをよく確認し、家で使っている洗剤を残り湯に入れても大丈夫そうかチェックすることも重要です。
入浴剤とバッティングするとよくない成分の1つとして「カチオン」があります。
カチオンと入浴剤の電化の関係により、入浴剤の成分が衣服に浸透しやすくなってしまうのです。このように入浴剤や洗剤の成分によってはよくない組み合わせも存在します。
パッケージの注意書きや会社のホームページをチェックして、組み合わせが大丈夫そうかきちんと判断する。
この流れを大切にしたいものです。
まあ、洗濯用の洗剤は基本は大丈夫ですね!
掃除のときは塩素が入っていることが多いので気を付けてください。
入浴剤を入れた残り湯で洗濯!残り湯の臭いや汚れがつかない?
残り湯を洗濯に使うことは経済的です。
しかし、残り湯は家族が入浴したお湯であり、入浴剤を入れたお湯です。
入浴剤や皮脂、汗などの独特の臭いや汚れが洗濯物についてしまわないか心配になりますよね。臭いや汚れの点はどうなのでしょうか。
すすぎまで全て残り湯はNG!すすぎは清水の利用を
洗濯をする場合に、残り湯をどの程度利用するかで大丈夫かどうかが変わってきます。
残り湯は最初の洗いだけに使い、すすぎは水道水を使う場合は特に問題ありません。
洗い上がりに鼻を近づけても、臭いは気にならないはずです。
基本的に入浴剤を入れた残り湯ですすぎをしても、お湯の中の汚れが洗濯物に移るということはありません。
なぜなら、洗濯洗剤には界面活性剤が使われていることが多いからです。界面活性剤が、お湯の汚れが洗濯物に移ることを防いでくれるのです。
しかし、お湯は「家族が入った残り湯」であり、「体の汚れを流したお湯」そして「一晩経ったお湯」「雑菌が繁殖しているお湯」です。衛生などの面から、慎重に利用した方が安心です。
残り湯を洗濯に使う時は、洗いからすすぎまで全て残り湯を使うのではなく、洗いは残り湯で、すすぎは水道水というふうに使い分けをすることが大切です。
お風呂の残り湯は賢く安全に有効活用を!
お風呂の残り湯を上手く活用すれば、節約に効果大です。
ですが、「節約のために使ったら衣類をダメにしてしまった」「洗濯物の洗い上がりが微妙だった」・・・これでは節約できてもがっかり感が残ります。
お風呂の残り湯は使い方に気をつけたいもの。家計にも環境にも、そして家族や衣類にも、優しい使い方ができたら嬉しいですね。